事業を伸ばす“ダイアモンド商品”のつくり方 「社長直轄! 商品リニューアルの着眼点」 第158話

昨年話題になった「SDGs」は、いまや時代のキーワードとなっています。「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、20159月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた、国際社会共通の目標です。

 

2020年のスタートは「新型コロナウィルス」による感染が世界的規模で拡がっており、SDGsの視点から解釈すれば、感染拡大対策は、すべての人の「健康」に関わる目標にフィットしています。感染予防に対して、自社ビジネスを通して正しい情報発信をすることができれば、SDGsの実践のひとつとして積めるチャンスの時です。

 

感染拡大の中、日々の暮らしに視点を移してみましょう。わたくしの住む東京都内において、いまだ「使い捨てマスク」の入手が困難になっています。こうした現状で、生活者の間に「手作りマクス」の需要が拡大しています。本来、2月3月は入園入学用手作りグッズ需要で、手芸店が繁忙期を迎えています。が、今年は例年までのパターンを裏切って、「手作りマスク」用の布地、耳にかけるゴムや紐が爆発的に売れ、都内の手芸店が活況です。

 

実際、子育て中のママ世代が情報入手に活用しているSNS媒体のひとつ、インスタグラムから「#手作りマスク」をタグってみましょう。1.K投稿つまり13,000件以上の投稿数です。ググールのトレンドワード検索でも、この2月に入って急上昇しています。それだけ注目度が高いコンテンツだということがわかります。手作りマスクとセットで、マスク用の「除菌スプレー」や、マスク洗い用、衣類用の「除菌ができる洗剤」等のアイテムも伸びているはずです。

 

感染への不安が高まれば、小さなお子様や高齢者を抱えているファミリー層では、外出を控えるのが自然です。お出かけできない不満がたまりますので、室内で解消できるアイテムに人気が集まります。数年前にトレンドだった「お家キャンプ」といったアイテム。家の中やバルコニーでキャンプを楽しむ雑貨やグッズの復活が予想されます。人生ゲームなどのボードゲームもさらに人気が高まるでしょう。

 

防御することばかりがフォーカスされていますが、体の中で戦う力を付加するアイテムにも需要があります。例えば、免疫力をアップする発酵食品が再び注目されるでしょうし、健康食品やサプリメント、おばあちゃんの知恵袋的な「健康法」も支持される確率が高まります。身体の強化に、筋トレアプリや動画配信を活用する人が増えるのではないでしょうか。インドアで体を動かしたり、美容健康を保つアイテムが求められます。

 

動画配信サービスによる映画やドラマ、ゲーム、読書などのインドアコンテンツも注目です。その反動で、身近な自然、ナチュラルなグリーンを楽しみたい心理も働くでしょう。切り花や植物、ペット関連、自然環境アイテムもヒットするかもしれません。

 

情報過多な時代、ネットニュース、SNS、テレビ報道や新聞・雑誌等で「景気後退」「世界企業、、、減速」などの見出しが気にかかりますでしょうか? むしろこうした時に知恵を絞り、地道に稼いでいる会社があります。アイデアが出ない時には、冒頭のSDGsの観点から自社がすぐに取り組めることをコミットするだけでも、新たな展開が期待できます。

 

中小企業、そして大手企業でさえ「新商品開発」を誤解しています。新しいものをゼロから生み出すことが「新商品開発」ではありません。「イノベーションは、新しいことをやったり、新しいものを創ること」だと決めたのはいったい誰? それはわたくしたちの思い込みであり、高度成長時代の「先進国入り」を目指していた時代の考え方です。

 

時代が変わりました。そして、フェーズが変わりました。果たして先進国になったわたくしたちに求められているのは、新しい在り方です。当たり前にやっていること、当たり前のように持っていることを、視点を変えて見ることによって、自社商品サービスが新しいものに変わる。この気づきこそが「イノベーション」です。まさにわたくしどもが提唱しております「商品リニューアル」の考え方そのものです。

 

自社の足元にある、灰のかぶった既存商品、そしてサービス、コンテンツ。これらは灰に埋もれ発見されずに眠ったままの「原石」です。売れなくなった主力商品、かつてのヒット商品、手付かずにしたままの定番商品などはすべて「原石」です。お客様自身が気づいていない問題を発見すること。それらを解消するために、新たな価値を付加し磨きあげた既存商品やサービスを、わたくしたちは「ダイアモンド商品」と命名し、ダイアモンド商品の発見とリニューアルの技法をお導きしています。

 

東京では、沈丁花が開花しています。生活者が感染症問題で外出を我慢している間に、春爛漫、初夏の足音さえ聴こえてくるでしょう。その時、わたくしたちはどう動くでしょうか。縮んでしまった体を、大きくストレッチしたくなるはずです。鬱々とした空気を肺の奥から吐き出して、春や新緑の良き“気”をいっぱいに吸い込みたくなるのではないでしょうか。おうちからおそとへ、出かけたくなるはお子様ばかりではありません。

 

景気という文字に「気」が入っているように、揺れ動くのは仕方のないことです。それでも自社がこの世に存在している意味がある。ピンチこそ飛躍の時です。アイデアや発想とは、天が与えた才能でしょうか?  いいえ、ちがいます。アイデアとは「視点」であり、考え方の「習慣」です。ピンチこそ、チャンス。問題は、自社が仕掛ける会社であるかどうかなのです。

 

お客様が心身を解放する時が必ずやってきます。原石を磨きあげ、ダイアモンド商品やダイアモンドサービスで新たな世界観を提示し、力強く躍進していきましょう!