今絶対やってはいけない2つのこと。 「社長直轄! 商品リニューアルの着眼点」 第163話

1月下旬の中国・春節から2ヶ月が過ぎようとしています。新型コロナウイルスの流行が拡大し、世界中でさまざまな問題が起こっています。2020323日午後7時現在、東京五輪開催「延期」に向けて舵をきりました。そして、新型ウイルスの感染拡大で「緊急事態宣言」を出す場合に備えた「対策室」が内閣官房に設置されました。東京都の小池知事は首都のロックダウンもありうる、と発表しました。

 

過去の歴史からウイルスとの戦いは必ず収束することがわかっています。が「いつ収束するかわからない」や「この先の展開がわからない」ことなど“目に見えない=わからない”ものへの不安と恐怖感が生活者の中に膨らんでいます。このマインドが経済にも大きく影響し、株式市場も乱高下しています。「これからどうなるか」といった大局観が読めない難局です。

 

実際にお客様が「姿を見せない」状況で、ネット関連ビジネス以外のほとんどが逆境ですが、花き業界においては、卒業式などのイベントがなくなりながらも、3月3日の「ひなまつり」や「ホワイトデー」、「お彼岸」、「花見」など、“おうちで〇〇”といった発案でプロモーションを続け、自宅需要が促進されました。

 

どんなに経済が落ち込んで、低迷を続けていたとしても、確実に利益を出して成長を続ける会社があります。サミュエル・スマイルズの「自助論」にも、“受難は天に登るための階段”であり、大きな困難はかえって決意を強める、と記されています。コロナショックをチャンスとしトップが確固たる決意を固め、チームの結束を高めている会社があるのではないでしょうか。

 

逆に、どのような展開になるか読めない時、ぜったいにやってはいけない2つの「」があります。それは「考えるをやめる」こと。そして「変わるをやめる」ことです。どうなるか読めない中で、不安や恐怖心に怯え「事実を見ないようにする」「考えないようにする」「現状維持で変化を拒む」ことがリスクです。

 

1985年に公開されたアメリカ映画の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をご存知でしょうか? 主人公の少年マーティと、その親友で天才科学者のドクが、タイムマシンに乗って現在、過去、未来を旅するSF冒険アドベンチャーです。公開から5年後の1990年にはシリーズ3作目が公開されました。

 

「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3」は1885年西部開拓時代のアメリカが舞台です。映画の中で印象的なのが、酒場でのシーンです。1985年からやってきたマーティが町民たちに、未来(1985年)の乗り物について語るシーンがあります。まだ自動車が普及していない時代です。西部の街では、“馬”や“馬車”が足であり、交通手段の花形といえば“蒸気機関車”でした。

 

マーティは町民たちに「未来は自動車が走っている」とレクチャーします。町民たちは目を丸くして「もう、走ったりしなくていいのか」と感嘆します。マーティは得意げに「未来では、走ることは、“レクリエーション”なんだ」と説きます。と次の瞬間、町民たちがドッと吹き出し「そんなバカなことがあるか! 走ることがレクリエーションだなんて」と笑います。西部開拓時代、ひとの「足」も交通手段のひとつであり、走ることは自分の体を使った「労働」です。わざわざ娯楽のために走るバカがいるわけがない、と笑っているのです。未来は、人の想像を超えた世界だと気づかされます。

 

蒸気機関車が発明され、自動車が誕生したことで、馬や馬車が衰退し、ひとの足で稼ぐ時代が終わりました。このコロナショック後の世界は、必ず、今の「当たり前」が当たり前じゃない世界がやってきます。その転換点を迎えているわたしたちは、自社が、今ここに、存在する意味をコミットできないのであれば淘汰される運命にあります。

 

なんのために自社が生まれて、なんのために事業をしているのか。なぜ、なのか。その「なぜ」を、くっきりと描くことが自社商品サービスを磨き上げる近道であり、新しい時代をしなやかに駆け抜けるための入口です。それは、既存の“世界観”をリニューアルすることに他なりません。

 

思考を止めてはなりません。変わることを止めてはなりません。だれも「正解」を知らないのです。そもそも「正解」という考え方自体がすでに「西部」なのではないでしょうか? この逆風の先に待っているのは、どんな世界でしょうか?

 

 “にんげんの未来は白紙なんだ。

  未来は自分で作り出すことができる。

 

バック・トゥ・ザ・フューチャー3のラストシーン、タイムマシンに乗って過去からやってきたドクの力強いメッセージです。わたしたちの未来はだれもが白紙です。この難局を乗り越え、いい未来を作ってゆきましょう。