ツールに頼らなくても喜んでお客様が来てくれる方法 「社長直轄! 商品リニューアルの着眼点」 第173話

お店として、会社として、お客様に伝えたいことがあるのにそれがまったく届かない、届かなくなってしまったのは、なぜか。それは「届く情報が多すぎる」からです。今のような有事であっても、この状況は一向に変わりません。発した情報はまず「気づいてもらえない」という大前提でコミュニケイションを考える必要があります。

 

生活者インタビューをしていると、冒頭のような話が毎回毎回出てきます。世代間の傾向はなく、若年からシニア層まで「情報が多すぎて、つかみきれない」と漏らします。先日、30代女性に「日頃どうやって情報を取っているか」という質問をしました。

 

すると、「新聞はとってないのでチラシは読みません。ポストに入っているチラシも読まずに捨ててしまいます。巣ごもりになってからもデリバリー系のチラシが増えましたけど、ほとんど読まないです」

 

「メールも、ネット通販でID登録した会社からたくさん届いて、ほんとに読まないです。友達とはLINEでやりとりするから、メールは読まなくても問題ないです。Facebookもほとんどやらなくなりましたね。文字多いですよね。書き込みとかも面倒になって」

 

「ネットではAIとかで、関連商品の広告とか紐付けされるんですよね。見ますけど、買うことはありません。企業のホームページですか? それもほとんど見ません。ぜったいに“良いこと”しか書いていませんよね。デメリットとか弱点とか書いていませんよね。他社との比較もないですから・・・」と話してくれました。

 

このコロナ禍で「Yahoo!ニュースの上の方にあるコロナ情報は毎回チェックするようになりました」と付け加えられ「いろいろ情報がありすぎて、つかみきれないんです」と苦笑していました。

 

このようにお客様は「たくさん情報がありすぎる」、「何を信じて良いのかわからない」、「情報を取りにいけてない」と感じています。孤独感があります。ゆえに、ダイレクトメッセージで入ってきたアカの他人の言葉が気になったりします。匿名で発信されたダイレクトな誹謗中傷を大きく感じてしまいます。

 

今、わたくしたちに求められていることは非常に単純なことです。人間を磨くこと。言葉を磨くこと。つまり、コミュニケイション力を高めることが求められています。そのために必要不可欠なのは、ツールではありません。ましてやオンライン〇〇や動画配信ができることではありません。それらは所詮ツールです。新しいツールが溢れればあふれるほど、人は「生の声」に飢えてゆきます。

 

今、生活者が指針にしているのは「だれ」が言ったかです。他でもない「あなた」を求めています。孤独や不安の霧が晴れ、目が覚めるような力強い言葉が求められています。大好きな「あなた」が言っているのだから、信頼している「あなた」の話だから、困っている時にすぐにきてくれた「あなたの会社」だから・・・。「あなただから応援したい」、そんな心の声がますます強くなっています。

 

わたくしは、ここ数日のアメリカや香港の抗議デモの映像に、国内の失業率、倒産件数、生活保護申請数に、たいへん衝撃を受けています。そして、このような世界で、いま読んでくださっているあなたの現状と心を、わたくしは想像することができません。一方で、わたくし自身があなたです。上も下もありません。

 

お客様にぜったいに伝えたいことがある。言葉にしたい何かがあるということを、わたくしは知っています。それは「自社を、お店を応援してほしい」や、その逆で「あなたをの孤独を、不安をやわらげるお手伝いをしたい」という声かもしれません。

 

あなたの言葉、会社の言葉をリニューアルしましょう。コンセプト、ネーミング、商品コピー。マニュアル、仕様書、設計書、販促ツール・・・すべてが言葉から生まれます。言葉で伝える、相手に伝わる「やり方」を体系として構築し、ポストコロナ後の実業に応用していくことです。やり方を覚えれば、ご自分たちで魚を釣ることができるようになります。やり方を自社に蓄積し、次代へ繋げば、智慧となります。苦境をはねのける「バイブル」となります

 

伝えたいことがあるならば、必死に、ご自身を磨き、ご自身の言葉を磨き、力強いメッセージに変換しましょう。わたくしはそのお手伝いができます。新しい道をひらくことができます。天地創造、はじめにことばありき。力強いメッセージを再構築してゆきましょう。