なぜ伸びる会社は商品リニューアルが好きなのか? 「社長直轄! 商品リニューアルの着眼点」 第188話

菅自民総裁が決まり、世の空気感が切り替わりました。生活者にとっては、これからの秋冬シーズンは、楽しいイベントのつづく心浮き立つ時です。コロナ等の感冒対策、防災対策はもちろんのこと、運動会や学芸会、ハロウィンもクリスマス、お正月とイベントづくしです。ですが、今までとは一転して、今年は「巣ごもり」ライフが基本。どんなイベントもコンセプトのリニューアル、催し方のリニューアルが求められています。

 

4月頃から、わたくしどもでは商品リニューアルの相談案件が急増しました。ご相談には、2つの方向性があります。1つは緊急案件で、「商品が売れない、お客さんが来ないなか商品をどうしたらいいか」「新商品開発では間に合わない、リニューアルではどうか」「このままでは廃業してしまう。今すぐの打ち手はないか」といったご相談です。一方、「コロナ禍に生まれた時間を有効活用したい。今まで先送りしていた商品力の見直しでパラダイムを変えたい」と望まれる社長もいらっしゃいます。

 

マスコミの扇動をはじめ、それに連動しているネットニュースなど、わたしたちは常にネガティブ情報に囲まれ、そこから経営的な判断をしなくてはなりません。外部環境の変化を考えれば、変化対応策として商品リニューアルすることはとても自然です。経営者の考え方や姿勢は百人社長がいれば百通りあり、その時々にやってみたい方向性と戦略を選ばれていくのです。

 

だれもが等しくコロナの影響を受ける今、情報過多を自覚し、第三者であるコンサルタントを上手に活用できる社長は、ブレることなく、方向性を見出すことができています。

 

一方、わたくしが気になるのは、この転換地点に、商品戦略を先送りされた社長のことです。一社一社それぞれに、いろいろなご事情があります。社長の想いと熱量、幹部の意識と関係性などが影響し、社長の判断もゆらぎます。結果、飛躍のチャンスを自ら潰してしまい、今までどおりの現状路線を選ばれる社長も少なからずいらっしゃるのが現実です。

 

そして一ヶ月が過ぎ、三ヶ月が過ぎ、半年が過ぎ・・・あっという間に時が過ぎてゆきます。一年くらいが経って、例えば公式サイトを拝見します。すべてがわかります。ほぼ9割の会社が、面談でおっしゃっていた課題を放置しています。何も変わっていないけれど、時代が急速に変わっているので、「おやっ?」と違和感を感じます。

 

また、「自分たちでやってみます」とおっしゃる社長がいます。やはり時間が経って公式サイトを拝見すれば、言葉やデザインを付け足しただけで、本物の商品リニューアルとは言えない状況です。お客様から見れば、何か、どこかに違和感を感じます。そして、かえって、今まで築いてきた商品力やブランド力にキズがついてしまっているケースもあります。

 

上のような場合、社長ご自身が気づいていないのです。外部環境が悪ければ悪いほど、「コロナ禍のせい」とか「外国人観光客が・・・」といった売れない理由を都合よく作ることができます。リアルの売り場であろうと、ネット通販であろうと、商品に魅力を感じなければ、お客様は黙って買わなくなります。ゆえに、売れ行きが不振であれば、お客様からのありがたいサイン。そうとらえる謙虚さがあれば、いくらでも再出発することができます。

 

商品戦略はいわば会社の屋台骨を定める最重要テーマです。何をおいても、経営者が情熱をたぎらせ「こっちに行くぞ!」と方向を指し示さなければなりません。そして、商品を核にして宣伝、広告、販促、広報などの策が成り立ちます。ゆえに、考えに考えて、考え尽くして商品戦略を構築していくことが求められています。

 

一目瞭然の「ネーミング」や「パッケージ」などの表面的なリニューアルを商品リニューアルという人もいますが、それは本物の商品リニューアルではありません。それらを下支えする基盤部分こそが大事なのです。それらは自社にピタッとはまるように、絶妙なバランスで構築する必要があります。ノウハウだけ抽出し、とってつけたものではダメ、ということです。

 

2020年のコロナ禍のハロウィン、今年は「おうちハロウィン」が主になります。春から夏までのストレスを爆発させて、室内やお庭、バルコニー、身内の小さな集まりなどで、楽しくイベントを開催されるでしょう。華やかなウィンドウディスプレイも、パソコンモニターやスマートフォンの中のディスプレイにとって代わり、にぎやかになるでしょう。工夫次第でチャンスの山です。

 

自社の商品サービスもこのような環境変化に合わせてリニューアルすることで、今のお客様に買っていただける商品に生まれ変わります。いついかなる時も、何のために自社商品サービスは存在しているのか。意味や目的は何なのか、という問いをたてることができるかどうか。これが生命線となります。本質的な問いから逃げないことが、経営者としての真の強さです。本質を考え、そして行動する社長に強く共鳴します!