商品リニューアルで会社が伸びるたったひとつの法則 「社長直轄! 商品リニューアルの着眼点」 第59話

人生100年時代の到来、産業や医療分野でテクノロジーが恩恵をもたらす。ロングライフになることは良いこと。そんな考え方が注目されトレンドとなっています。たしかに「長寿」という視点で考えれば、人生に広がりが生まれ素晴らしいチャンスかもしれません。しかし事業経営というフィールドで考えれば、現実はそれほど甘くはなく、コンサルティングの実務においては、日々危機感が高まっていきます。

 

危機感の源泉は、日本経済の縮図をそのまま「企業」の中に発見するからです。経営者の老齢化、企業体質の老化・鈍化、思考停止状態・・・。経営者も経営層も現場も「本気で売上をあげたい」「商品のリニューアルで集客したい」「廃業寸前でなんとか商品力を復活させたい」「なんとか助けてほしい」etc・・・、そんな言葉がとめどなく溢れ出すにも関わらず、向上の意思も意欲も具体的実践もできない、そんな現場がなんと多いことか。

 

日本のマーケットにおいて人口減少が経済の常識を変え産業構造を根本から変えて、今後ますますどの業界もそのままだったら売上が落ちていくことが明らかです。だからこそ、今こそ真剣に商品戦略に取り組むことが必要不可欠です。そこまでは頭では理解できておられる。

 

しかし、現実は

 

向上しようという意思・意欲のない社員を放置し、

反対に向上しようとする社員を上手に育てる環境整備を怠っていたり、

市場の声を聞かずに「顧客のことは一番わかってる」と言う経営層を野放しにし、

後継者が育たない、後継者とうまくいかないとガタガタしている・・・

 

そんな、経営者ご自身の思考停止にはじまり、社内環境の老化と劣化という現実に突き当たります。商品リニューアルとは市場の声を聞いて取り入れていく外に向かう活動です。内部環境がしっかりと整っていない限り、外に向かって強い矢を放つことはできません。

 

次のステージに上がるためには、会社を作り直す覚悟と実践が必要不可欠です。内部環境を早急に解決していく強さ。当たり前のことではありますが、経営者の強い精神力が求められています。

 

「そんなことはわかっている。どれだけの修羅場を今までかいくぐってきたか!」。そんなお叱りや怒りを私自身に向けておっしゃる経営者もいらっしゃいます。しかし、時代は急速に展開しています。人口が爆発的に増え内需拡大し、日本経済が大きく発展していた時代を背景にしていた過去と、今は、まったく違う時代だと事実を受け止める謙虚な姿勢なくして、新しい一歩を踏み出すことはできません。商品リニューアルは「商品サービス」だけをみることではありません。市場を見て、企業を見ていくことです。商品をつくりかえることとは、会社をつくりかえることに他ならないのです。

 

 

わたくしたちコンサルタントは、命を削り、経営者に仕え、事業を次のステージへお導きすることを使命としています。楽しくて、心地よくて、キラキラっと軽やかなノウハウで溢れている世の中ですが、一時的に売上が上がることがあっても本質でなければすぐに元の鞘へ戻ります。時代環境の激変は大きなインパクトであり、生き残りをかけた本質的な商品リニューアルが求められています。

 

商品リニューアルで復活したい。そうおっしゃる方は多いですが、実践できる経営者は少ないです。様々な問題を抱え、複雑に絡み合って、命を張って対応しておられることもあるでしょう。

 

しかし、シンプルに考えてみてください。社長がゼロから築き上げた会社で、いちばん最初に生まれた売上はどこからだったでしょうか。「売上が生まれた、いちばん最初の日」のことを思い出してください。ほかでもない「商品サービスを買ってくださったお客様がいた」からです。その事実をもう一度想い出してください。全身全霊で会社一丸となり、お客様に向かっていく。その環境を整えてゆくのが経営者の使命ではないでしょうか。

 

会社が倒産する一番の原因は「放漫経営」です。問題の先送りと放置プレイは命取りです。自社で解決できないのであれば、営業も財務も労務も上手に専門家を活用しましょう。ひとつひとつの目の前の問題を取り除いていく。同時進行で、マーケットの変化というシビアな事実を受け入れて、商品戦略をしっかりと立て直しリニューアルしていく。今を生きるお客様、市場の声をしっかりと取り込んでゆくことです。

 

商品リニューアルに必要なたったひとつのこと。それは、ほかでもない「経営者のやる気」です。