商品リニューアルによる収益上昇スパイラルの法則 「社長直轄! 商品リニューアルの着眼点」 第32話

「主力商品をリニューアルして復活ヒットさせるためには、やっぱりマーケティング的なことが大事っていうことですかね? どうもそこが下手くそで・・・」。

わたくしどものスポットコンサルティングにいらした経営者さまのご質問です。スポットコンサルティングではこちらからヒアリングすることはありません。どんなことでも質問してください、と申し上げて進めてまいります。限られた時間の中ですが、いただくご質問は多岐にわたり、以下のような内容が多いです。

 ・売上を伸ばす最短の方法を知りたい

 ・マーケティング的なことが苦手だがどうしたらよいか

 ・主力商品の強みを明確にしたい

 ・世界観のつくりかた

 ・狙うべき市場はどこか

 ・コンセプトのつくりかた

 ・パッケージデザインの良し悪し

 ・ネーミングを変えたい

 ・プロモーションとマーケティングの違いがわからない

 ・実店舗の考え方と展開について

 ・ネットでの展開について

 ・商品リニューアルでどのくらい儲かるのか

表現はさまざまですが、質問の本質であり行き着くところは、直接的に表現すれば「商品リニューアルで再びヒットをとばし儲けたい、お客様を増やしたい」ということです。

成功事例と成功神話にあふれている今、「やればできる」的なツールを簡単に手に入れることができます。しかし現実として、ビジネスのステージでは全ての会社が成功することはありません。そうした厳しい事実と対峙しながら、わたくしは信念と覚悟をもってお導きしていますので「成功に近づくために大切なことはなにか」ということを、コンサルティングの現場では、真剣にお伝えしています。

約半年間のコンサルティングでは、入口から出口まで一本の軸を通し、クライアント企業が独自で回せるシステムにして落とし込んでゆきます。20年かけて培ってきたメーカーでの「ものづくり」を中心に「クリエイティブ」と「プロモーション」を実務工程にしています。しかし、これらのことは「やり方」であり、後づけできることです。こうした手法のみでヒットを生み出しファン化を促進することは、一瞬ならば可能なことです。しかしロングセラー化は非常にむずかしいです。

コンサルティングの現場でわたくしが実感することは「御社にとって『だれがお客様か』ということを、どのくらい真剣に、そして覚悟を持って考えていらっしゃいますか」ということです。「もちろん顧客目線でいつも考えています」とお答えくださいますが、

売り手の都合で作られたパッケージ商品だったり、

POPの言葉が上から目線の「売り手言葉」になっていたり、

中高年の多いお店でちいさな声で言葉がけをしていたり、

厳しい意見のお客様に対応できていなかったり、

不安感や恐怖感を煽るプロモーションになっていたり・・・

ひとたび生活者目線で見れば「あるある」という実体験を持っているはずなのに、売り手側に立った時にわからなくなってしまう。そういう現実を突きつけると「先生、それはお客様がちょっと特殊なんですよ」であったり「オペレーション上できない」等々、言い訳が出てきてしまうのです。これはとても残念なことです。

今の時代、リアルでもバーチャルでも、すべての方が見ていると考えてください。

すべての方がお客様です。ネット主流の時代ですから、一人一人がさまざまな「媒体」となって口コミをしていきます。リアル店舗だけでなく、ネットを使って情報を精査しています。バーチャルな場での会社、お店、社長やスタッフの赤裸々なSNS投稿もしっかりとチェックされています。こういう話の時に、必ず「いやいやだからこそリアルがいいんだよ。うちはちゃんとイベントやって囲い込みしてるよ」とおっしゃる経営者の方がいらっしゃいます。

その考えさえも売り手目線の「思い込み」かもしれません。お客様の立場から考えれば、囲い込み型のリアルな付き合いよりもネットの方が自由で好ましいと感じているかもしれません。ネットは、自分の意思で会いたい人に会える世界です。お客様はリアルも大事。それ以上にネットでの活動も大事。そんな風に思っているかもしれません。

コンサルティングの現場では、諸事情で設備を新調できなかったり、人材投入できなかったり、厳しい状況から上昇していく会社があります。業績が上がっていく会社の共通項は、何より仕事に誠実であったり、従業員や取引会社の方に自然体でお互いを尊重しながら関係を築いていたり、経営者ご自身が「お客のひとり」であることに向き合い、自らを「お客様代理人」と位置づけ環境整備を含めて真摯な対応をするなど、非常に優しくて温かな雰囲気があります。昨今、障害者雇用が注目されていますがメディアなどに採り上げられずとも、20年前から特別な仕組みを作らずに障害者の方々と健常者がひとつ屋根の下で当たり前に楽しく仕事をしている、そんな現場もあります。

 

自分自身も一人の生活者であり、すべての人が同じように生きる「お客様」である。こうした経営者の「心」がエンジンとなって、人を動かしていきます。不思議とそうした想いとか気持ちがお客様にも伝わってゆくのです。果たしてお客様から受け入れられ、愛されて「ヒット」や「ファン化」へと繋がっていきます。とてもシンプルな流れですが、このような心の置き方、考え方は一朝一夕には育てられません。

 

儲かるシステムを動かすエンジンは、経営者の「考え方」であり「魂」。心に宿す想い、そのエネルギーこそが、商品リニューアルを成功に導く真髄です。経営者の皆さまが、そのことに実感として気づいた時、その時こそ収益がスパイラル状に上昇していく起点となるのです。

わたくしはこのコンサルティングの仕事に誇りを持ち、覚悟と自信を持って皆さまを新しいステージへとお連れしてまいります。